VF1000F Engine Overhaul 1984年に新車で購入してから20年目の2004年の夏。 性能的には特に問題ありませんでしたが、エンジンから少し異音が出てきました。 ここ数年、部品欠品が多くなってきており、部品の有るうちにと言う訳でオーバーホールすることにしました。 自分では到底出来るわけが無いので1000Fを購入したBike屋に依頼。走行は61366Kmでした。 この店は学生時代にCB750Fを買って以来のお付き合いです。 Bike屋へは週末にしか行けなかったので全工程の作業は撮影出来ませんでした。(T_T) このページは全てデジタルカメラ(SONY Cyber-shot U10)での撮影です。 エンジンは数年前約5万Km走行時にタペットクリアランスを調整しました。 その際にカムにカジリが発見され、カムとロッカーアームを交換しましたが腰下を含めての全バラは初めてです。 7月17日(土曜日) 初日にある程度進めたいのでBike屋のトラックで1000Fを取りに来てもらいました。 乗って行くとエンジンがある程度冷えるまで作業が出来ないためです。 |
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トラックから1000Fを降ろして整備場へ。 これから作業開始!! |
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エンジンを降ろす前に少しでも軽量化するため補器類を取り外しました。 キャブは勿論、クラッチ板も。 |
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反対側に有るオルタネーターやウオーターポンプも外しました。 |
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補器類を全て外した状態です。 これからエンジンを降ろします。 |
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エンジンを降ろしている真っ最中。 アンダーフレームを外してエンジンを斜め前に降ろしていました。 画像には写っていませんが二人がかりの作業です。 私はと言うと・・・。『撮影班』です。(^^ゞ |
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エンジン単体重量:92.5Kg 補器類を外して多少軽量化しましたが、とても重かったです。 |
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61366Km走行のクラッチ。 新品を用意しましたが、まだまだ使えそうなので再使用することにしました。 プレートの変色も無く、ディスクの厚みも使用限度内でした。 |
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ワンウェイクラッチです。(別名:バックトルク リミッター) 急激なシフトダウンをした場合、エンブレによるリアタイヤのホッピングを防止します。 |
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最初に前バンク側のヘッドを外しました。 ピストンヘッドにカーボンが付着していますが、6万Km走行はこの位が普通とのこと。 |
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次に後バンク側をヘッドを外しました。 段々とバラバラになっていきます。 |
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シリンダーヘッドへのカーボンの付着は各ヘッドによりまちまちでした。 |
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この日はこれで作業終了。 『世界的文化遺産』は傷を付けたら大変と言う事で車体は強制帰還させられました。(爆) エンジンの無い車体は情けなかったですが、と〜っても軽かったです。(笑) |
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7月19日(月曜日・祝日) 毎月第3日曜日はBike屋の定休日なので18日(日曜日)は作業中断。 19日(月曜日)は「海の日」の祝日で会社が休みだったので早朝からBike屋に押しかけました。 |
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まずはエンジンを横にゴロン。 オイルパンを外しにかかりました。 |
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オイルパン内部です。 黒く見えるのはオイルで、スラッジは全く有りませんでした。 |
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エンジン腰下を分割したところです。 |
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一箇所だけメタルに少し傷が入っていました。 無傷の所を含め、メタルは全数交換しました。 |
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新旧部品を並べてみました。 左奥が新品ピストンで右奥が使用済みピストン。 手前はコンロッドですが、ピストンピンとメタルを交換して再使用しました。 |
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次はバルブを外しました。 全部で16ヶ所です。 |
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今回のオーバーホールで一番心配だったのがバルブスプリング。 全て交換したかったのですが一部欠品で一台分揃いませんでした。 自由長を測定したところ全て使用限度内だったのでホッと一安心。 バルブスプリングは全て再使用しました。 |
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外した16バルブ全てのバルブ関係の部品です。 バルブは新品が有ったので交換することにしました。 今日の作業はこれで終了。 |
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7月24日(土曜日) 次の週末にBike屋に行ってみると・・・。ほとんど組まれていました。 「HPに画像を載せるのでゆっくりやってくれ」と言っておいたのですが・・・。 平日にバルブすり合せを行い、カムチェーン&テンショナーを新品に交換して組み上げたようです。 この辺も撮影したかったのですが、組まれてしまったので後の祭り。(T_T) |
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カムを取り付けます。 |
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タペットクリアランス調整です。吸気側・排気側全部で16ヶ所有ります。 今日はこれで終了。 明日は車体にエンジンを載せます。 |
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7月31日(土曜日) 早朝、車体を取りに自宅へBike屋のトラックが来ました。 |
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Bike屋に到着した車体。 何度見てもエンジンレスは情けない。(笑) |
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外装を外してこれからエンジンを載せます。 |
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載せる時も二人がかりでやっと載せました。 |
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オルタネーターにフライホイールを付ける際は強力な磁石が付いているので十分に注意。 電気系統の配線をして本日の作業終了。 |
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8月1日(日曜日) 今日で完成です。乗って帰れるぞぉ〜。(*^^*) |
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キャブレターのオーバーホールです。 |
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全て清掃して組み直しました。 |
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エンジンをかける前にクーラントの注入です。 当然ですがエンジンは一発でかかりました。 |
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バキュームゲージを取り付けてキャブの同調を取ります。 やはりズレていました。(ポインターを画像の上へ) 完全に同調を取ったら気持ち良くエンジンが回っていました。 |
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エアクリーナーを取り付けて段々形になってきました。 |
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夕方には全て完了!! アンダーカウルを自宅に忘れてきたのは御愛嬌。(笑) |
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完成後はメカノイズが少なくなり、排気音に迫力が増したような気がします。 慣らし運転を慎重に行ったのは言うまでもありません。 元々不都合が有ったわけでは無いので、オーバーホール前後に体感出来る性能差は有りませんでした。 これで当分大丈夫だと思うと、250ccスクーターが新車で買えるくらいの出費は気になりません。(*^^*) |
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